社労士による時事ネタコラム

奈良の社会保険労務士事務所「よしだ経営労務管理事務所」の代表です。 このブログは、社会保険労務士および集客コンサルタントの立場から、日々のニュースで取り上げられた労働、雇用問題や法律についての解説をしたり、一般人としての立場から駄文を書いたりするコラムです。

朝型勤務のメリット、デメリット

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最近、朝型勤務を推奨する企業が増えているようです。

有名どころでは、伊藤忠商事が昨年5月より、午後8時以降の残業を原則禁止する一方、早朝の勤務に対して深夜勤務と同様の割増し賃金と、軽食を提供することで従業員に朝型勤務を促しています。

朝型勤務を実践している従業員からは、

・気分がすっきりして仕事に集中できる

・早く帰宅して家族との時間や、趣味の時間がとれる

・仕事の効率が上がり残業が減った

・朝は電車が空いているので快適に出勤できる

など、おおむね好評なようです。

こうやってみると、朝型勤務はメリットしかないように思えます。

また、政府としても長時間労働の見直しや、効率的な働き方の実現、男性の育児参加率の向上などを実現する解決策の一つとして朝型勤務の普及に乗り出しています。

 

朝型勤務のデメリット

しかしこうなってくると、へそ曲がりな私は朝型勤務のデメリットも探したくなります。

あと、正直言うと私は朝が苦手です。

冬の寒い朝などは、目覚ましが鳴るたびに「誰かいっそ、俺を殺してくれ」という気分になります。

今は自営業なので、時間については割と自由なのですが、サラリーマン時代は死んだ目をしながら通勤電車のつり革に垂れ下がっていたものです。

で、朝型勤務の反対意見をネットで探してみると、正当な反対意見から、理不尽なものまで、まあ出てくる出てくる。

朝早く仕事を始めたところで、夜になればまた新しい仕事が入ってくるだけで、残業するのは変わらない

まあ、これを心配される方が一番多そうですね。確かに、伊藤忠のように夜8時以降の残業は禁止!などと早く帰宅することを会社が強く促さない限り、こういった問題は生じてきそうです。また、1人当たりの業務量が極端に多いブラック企業などが、こういった朝型勤務を導入したところで、業務の混乱や社員の負担増加を招くだけという恐れもあります。

早朝から保育園に子供連れて行くの?小学生の送り出しは?無理ばっかり言わないで

これは、お子さんを抱えるお母さんならではの意見ですね。でもまあ、早朝に限らず、このような場合は、保育園が終わってからのお迎えも必要ですよね。ですので、早朝出勤、残業ともに厳しいのではないでしょうか。こういった方々が安心して働けるように、短時間正社員制度などをを導入し、社員のライフスタイルに応じて様々な働き方が選べるのが理想ですね。

社外とのやり取りが多い部門には向いていない

確かに、業種によっては夕方以降の社外とのやり取りがメインとなるものもありますので、そう言った職種には向かないでしょう。

朝三時に出勤とか言われても、電車ないじゃん!

極論ですね。

冬の早朝なんてクソ寒くて無理!

気持ちはよくわかります。でも逆に夏は涼しいですよね。

 

まずは、興味のある人から任意で始められる環境が理想

このように見てみると、全業種、全職員に朝型勤務を強制!となれば話は別ですが、朝型勤務をしてみたいという社員や、朝型勤務に向いている部署などで任意で導入を促す分には問題なさそうです。もちろん、任意とはいえ、朝の出勤に対して会社はきっちりと通常の賃金と、時間外の割増し分を支払う必要があります。そうでなければ、誰も好き好んで早朝出勤なんてしたくないですよね。

Yahoo!の意識調査によると、実際に朝型勤務を「してみたい」と答えた人が59.7%と、「してみたくない」と答えた40.7%を20%近く上回っていました。

徐々に春めいて来て暖かくなり、朝の日差しも気持ちいい季節になりますので、

私もいつもよりちょっと早めに起きて、仕事にとりかかって見ようかと思ったり、思わなかったり。

 

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