【セクハラ発言】海遊館のセクハラ問題で最高裁が判決
大阪市の水族館「海遊館」の40代男性管理職2人が、20〜30代の女性派遣社員2人に対し「セクハラ発言」を繰り返した問題で、会社側が男性管理職に警告せず、いきなりの出勤停止処分とし、一般職に降格した懲戒処分が重すぎるとして争われた裁判で、最高裁は、懲戒処分は無効とした二審の大阪高裁判決を破棄し、『処分は妥当だった』とする判決を言い渡しました。
最高裁で「言葉のセクハラによる懲戒処分」が妥当だとする判決が下されたのは初めて。
警告なしの懲戒処分とは?
警告なしの懲戒処分が重すぎる、とはどういうことかといいますと、
通常、遅刻が多いとか、仕事中にコソコソとネットサーフィンしている(そこのあなた!今ドキッとしたでしょ(笑))などの軽度な問題の場合は、会社側はそれを理由に、いきなり社員に処罰を下すことはできず、まずは注意をしたうえで、それでも改まらない場合に初めて処分を下すことが出来ます。
しかし、今回の判決で「セクハラ発言」が上記のような軽度な問題ではなく、業務上横領や、暴行事件、飲酒運転などと同様の、【警告】をすっとばしていきなり懲戒処分にすることのできる『重い罪』と認められたことになります。
どのようなセクハラ発言をしたのか
実際に男性管理職が女性従業員にどういった発言をしたのかといいますと、
「彼氏おらへんのか?」
「結婚せんで何してんの?親泣くで」
「夜の仕事とかせえへんのか?時給いいで」
のような発言を繰り返したとのことです。
あと、日本経済新聞によりますと
「俺の性欲は年々増すねん」
のような発言もしていたようです。
「俺の性欲は年々増すねん」
いやー、日本経済新聞の朝刊に、このような言葉が躍るとは、胸熱です。(←サイテー!セクハラよー!)
男性諸君、本当に気をつけましょうね
処分を受けた男性従業員は「発言は日常的な会話の範囲内。体に触るなどのセクハラをしたわけではない。」と主張しているようで、まあ確かに、関西に住んでいると、これらは、わりとフツーにデリカシーのないオジサン達の口から出てくる発言ではあります。(ほんと残念なんです、関西って)
本人達は、悪い事をしているという意識は薄かったんでしょうね。
しかしながら、女性が不快と感じれば、もうそれは立派な「セクハラ」なんです。
男女雇用機会均等法では職場のセクハラ防止対策を義務づけており、今後セクハラに対する処分はますます厳しくなりそうです。
本当に発言には注意しましょうね。
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