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社労士による時事ネタコラム

奈良の社会保険労務士事務所「よしだ経営労務管理事務所」の代表です。 このブログは、社会保険労務士および集客コンサルタントの立場から、日々のニュースで取り上げられた労働、雇用問題や法律についての解説をしたり、一般人としての立場から駄文を書いたりするコラムです。

トヨタの奇策。元本保証される株式を発行。

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プルルル プルルル

ガチャ「はい、もしもし」

「お忙しいところ失礼します。目茶屑証券と申します。新たに発行されることになった株でとても良い投資のお話があり、お電話差し上げました。ご主人様でいらっしゃいますか?」

「あー、はい。そうですけど」

「実はですね、この度、トヨタから何と、元本保証される株式が発行されることになったんです。」

「あー、はい。なるほど。そんなのに引っ掛かる人いませんよ。忙しいので失礼します。」

ガチャ 

と、『元本保証される株』なんてうまい話は、普通なら詐欺に決まっているわけですが、天下のトヨタがそんな夢のような株式を実際に発行するということです。

 

絶対に損をしない株

トヨタ自動車は16日に行われた株主総会で、『第一回AA型種類株』の発行を決議しました。ちなみにこの『AA型』とは、1936年にトヨタが初めて開発したライン生産型乗用車の車名だそうです。(下写真がAA 型乗用車)

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で、このAA型株式。どういったものかというと、トヨタの普通株より2〜3割程度高い価格で売り出され、しかも購入した投資家は5年間は売買することができません。ただし、5年経過後はトヨタに取得時価格で買取請求でき、また普通株への転換も可能とのこと。

つまり、5年後に株価が下がっていれば、取得時価格でトヨタに買い取ってもらえばいいし、もし取得時価格より株価が上がっていれば、普通株へ転換して売却すればいいという、事実上の元本保証株式ですね。

配当額については、初年度で0.5%、毎年上昇し5年目以降は2.5%が得られます。つまり、100万円買った場合、5年目以降は25,000円の配当益が出るということですね。

現状の金利ですと、銀行に定期預金で預けるよりは、こちらの方が利回りは大きいですね。

また、このAA型株式ですが、普通株と同等の議決権も付与されるとのこと。

 

元本保証株のメリットとデメリット

トヨタがなぜこのような株式の発行に踏み切ったかというと、自動運転車や燃料電池車、人工知能など、長期的な開発・投資が必要な次世代技術の支援を得るため、長期保有の株主を増やすことが目的です。

ただ、海外の投資家や助言家からは「安定株主を増やすと、経営の規律が緩む」と反対の意見も出ていたようです。

まあ、この先五年の間に、よもやトヨタが倒産するということはあり得なさそうですので、ノーリスクローリターンのこの新型株式は、あまり冒険をしたくない投資家からは歓迎されそうです。ただ、保守的で実質的に損をしない株主が、はたしてどこまで厳しく経営体制をチェックできるのかについては、海外投資家達が反対するように一抹の懸念も残ります。

さて、トヨタが打ち出した今回の奇策。吉と出ますか、凶と出ますか。

 

損をしない思考法

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