ドッジボールは暴力か? 小学校はまさに『暴力教室』
『ドッジボールは暴力か?』
今、ツイッターでこの話題が大きな議論を呼んでいるようです。
発端となったのは、コラムニストの勝部元気さんが5月30日に発信した
【ドッジボールは他人にボールをぶつける野蛮なスポーツであり、イジメにも繋がりやすいので、学校でやらせるのを早く禁止すべき】
という趣旨のツイート。
このツイートを受けて
「私も大嫌いでした!」
という賛同ツイートが多く寄せられる一方、
「自分の嫌いなものは何でも禁止しろっていう発想は如何なものか」
といった反対ツイートも多数寄せられ、議論となっています。
ドッジボールは暴力。うふふ、なかなか面白い意見ですね。
おそらくですが、勝部さんは子供の頃ドッジボールが相当お嫌いだったのでしょう。
でもまあ、こういったちょっとした個人の考え方に対しても、広く拡散されることで、思わぬ方向に議論が白熱していくというのがツイッターの面白い所であり、怖い所でもあります。
ドッジボールが暴力であれば、小学校で行われる他の科目や行事はどうでしょうか。
こんなにある!小学校の『暴力』
・キックベース
運動が苦手な児童の攻撃の際、前進守備がとられたりすることで、児童の自尊心を酷く傷つける恐れがある。また、アウトにする際にドッジボール同様、児童にボールをぶつけることなどから、弁明の余地なく『暴力』である。
・ポートボール
ボールの扱いが下手な児童は、かなりの高確率でゴールマンとして、台上に立たされ、さらし者にされる。これも極悪非道な『暴力』であると言わざるを得まい。
・男子便所
一部では、小便器と大便器の区別を無くし、すべてを個室にした校舎もあるようだが、ほとんどの学校では昔ながらの小便器と個室が分かれたスタイルである。小学生男児にとって、大便をしていることが他の児童にばれることは、自らの人格をすべて否定されるに等しく、この上ない辱めである。今までガキ大将としてクラスの頂点に君臨していた佐藤君が、第二校舎でこっそり大便をしていたことがばれ、その権威は一気に地に落ち、ナンバー2の樋口君によるクーデターで政権を奪われた悲劇を記憶しておられる方も多いであろう。小学生男児にとって、学校で起こる腹痛はまさに『死に至る病』なのである。これを『暴力』と言わずして何と言おう。
・たて笛
男児にとって、細長い棒はすべからく武器である。たて笛を用いたチャンバラごっこによる被害報告は後を絶たない。また、好きな女の子の笛をこっそり舐める等、健全な男児を誤った性衝動に導く可能性を秘めた悪魔の道具である。よってこれも広義の意味では『暴力』と見なされるであろう。
と、まあ他にも色々ありますが、私の研究によりますと、なんと驚くべきことに小学校で普通に行われているスポーツ、行事、授業などはすべて『暴力』『イジメ』につながることが判明しました。
何と恐ろしいことでしょう。健全な児童たちの学びの場であると信じて疑わなかった小学校の中で、このような恐ろしい所行が日々行われていたとは。
まさに松田優作や舘ひろしも驚きの『暴力教室』そのものなのです!!!
賢く生きる知恵を学ぶために
バカ話はここまでにしまして、個人的は、ちょっと最近行き過ぎじゃないの?と思っているわけです。
この遊具は危ないからダメ!このスポーツはイジメに繋がりそうだからダメ!
なんでもダメ!ダメ!
じゃあ、僕たち一体何して遊べばいいのさ、ってなりますよ。
そりゃ、そんなんだから公園のベンチにみんな集まって、DSでもしようかってなりますよ。
学校なんていうのは、社会に出てから必要な知識や生き方を、疑似社会である学校という小さな共同体で学んで行く場所なわけですから、ちょっと危ないことも、多少パンチの効いたスポーツでも、なんでもやらせてあげるべきなんです。
そういう経験の中で、子供達は
「ここまでは大丈夫だけど、これ以上は危険なんだな」
「ここはこう対処しないと、みんなから嫌われて虐められるんだな」
っていう知識と、ある種のずる賢さを身につけていく訳ですよ。
そりゃ、親が子供の面倒を一生見てあげられるんならばいいですが、大抵の子供達はいつかは社会の荒波の中に出て行かないといけないんです。
そのときに、きちんと荒れた海の中を賢く航海していけるように子供達には出来るだけ多くのことを経験させてあげるべきではないでしょうか。
ドッジボールがあまり好きではない少年だった僕も、大人になってあれはいい経験だったと思う訳です。
だって、ボールを受けるのが苦手なら積極的に攻撃に参加せず、とにかく最後まで逃げて逃げて逃げまくれば、勝者になれる可能性もある。という孫子の兵法にもつながる貴重な戦術を実践的に学べた訳ですから。
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