恐怖の電脳革命
先日こちらのコラムで、10年後ロボットに取って代わられるかもしれない仕事について紹介し、
「単純作業はそうかもしれんけど、複雑な仕事や、微妙な心遣いが必要な接客なんて、まだまだロボットには無理でしょ。人間さま舐めるなっつーのwww」
と余裕をぶっこいた記事を書きましたが、そんな私の頭の中に
『オロカナ ニンゲンヨ コノ キジヲ ヨメ』
とどこからか突然声が響きました。
「な!なんだこの声は。。。に、兄さん、頭が痛いよ!」
とうずくまって、ふとテーブルの上を見ると
【戦慄の人工知能】と題された、今週の日経ビジネスが!
そこには、私の認識を遥かに超えた、最新の人工知能の急速な進展について書かれた特集記事が掲載されていました。
子供よりはるかに速い学習能力
例えばコンピュータに様々なデータを与え学習させる技術。これ自体は80年代からあるものですが、現在では、人間の脳の神経回路にあたるコンピュータのネットワーク階層を何層にも増やし、より精度の高い学習を実現できる「ディープラーニング」という技術によって、コンピュータが人間の子供を遥かに超える学習速度を手に入れているとのこと。
例えばAIに「秋田犬」を認識させたいとする。従来の機械学習では、体格や顔つき、色など、秋田犬を特長づける変数を人間が考え、コンピューターに事細かに教える必要があった。だが、そこまでしても、チワワや猫、ライオン、ぬいぐるみなどと秋田犬を区別する変数を完璧にそろえることは難しく、誤認識も避けられなかった。
一方、ディープラーニングは、様々な種類の膨大な画像データを与えるうちに、秋田犬とそれ以外の物をうまく分類する変数をコンピュータが自動で学ぶ。これは、人間の子供が秋田犬の特徴を詳細に教えてもらわなくても、やがて秋田犬を見分けられるようになるのと似ている。
しかも、一旦学習を始めれば、その進歩はAIの方が子供よりもはるかに速い。
す、すごい。楳図かずお先生の『わたしは真吾』の世界が、遂に現実になっているんですね。
ターミネーターの世界も現実に!
このように、ここ数年で指数関数的な技術進化を遂げ、新たなフェーズに突入した人工知能に対し、
「AIこそ、21世紀中に人類を終焉させる可能性を持つ最大の脅威である」
と未来学者のスチュアート・アームストロング博士は警鐘を鳴らす。
映画「ターミネーター」の世界のように、AIがナノテクノロジーや遺伝子操作技術と融合することで、世界転覆を企てる国家やテロ組織が従来にない殺人マシンを開発することは以前より容易になりつつある。
AIが自分より賢いAIを際限なく再生産する「知識の爆発」も、真剣に指摘されているリスクの一つだ。
こ、これは!映画の中の話とばかり思っていた、電子頭脳やアンドロイドによる人類への反乱への懸念を、お偉い学者の先生達が真剣に議論されているとは胸熱驚きです。
しかし、実際に現在のAIの進歩は、そこまで進んでいるということでしょうね。
機械化に耐性をもつ日本には追い風に
一方、80年代以降の機械化により、アメリカでは知的労働者と単純労働者の賃金格差がどんどん拡大していったのに対し、日本ではほとんど格差が広がらなかったのは、日本人の学力レベルが総じて高く、学歴に関係なくIT化の流れに順応出来たからだとしています。
今後、IT化同様、AI化にも多くの国民が順応し、単純労働者も知的労働者も機械に代替されにくい新たな仕事を見つけ、社会が荒廃するようなことはないどころか、AIを有効活用することで、少子化問題や人手不足問題を解決し、経済再生の起爆剤にもなりうる。としています。
確かに、アメリカ人は「ロボット=敵」みたいな考え方をする人が多いですが、日本人の場合、昔からロボットアニメなんかに慣れ親しんでいる影響もあり、ロボットに対する抵抗感ってあまりないですもんね。むしろ、期待しているというか。
いやー、しかし今回のこの特集記事。
子供の頃に呼んだ「みらいのせかい」の大人版的な感じで、ちょっとワクワクしてしまいました。
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