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社労士による時事ネタコラム

奈良の社会保険労務士事務所「よしだ経営労務管理事務所」の代表です。 このブログは、社会保険労務士および集客コンサルタントの立場から、日々のニュースで取り上げられた労働、雇用問題や法律についての解説をしたり、一般人としての立場から駄文を書いたりするコラムです。

【鵺の鳴く夜は恐ろしい】マイナンバー流出は本当に恐ろしいのか?

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さて、10月に入っていよいよマイナンバーの交付が始まった。もうお手元にマイナンバーが書かれた通知カードが届いたという方はいるのだろうか?

しかしながら、やはりというか何と言うか、マイナンバーの通知開始とともに、詐欺が多発しているという。

詐欺のパターンは、高齢者を狙ったいわゆる『振り込め詐欺』型だ。

「あなたのマイナンバーが流出しています。登録を抹消するために現金を振り込んで下さい。」

という、普通に考えればあり得ないような話だが、本当に振り込みをするために銀行でお金を下ろそうとした高齢者がいたという。

だからといって、このお年寄りのことを「無知すぎる」と笑うことはできない。

結局、『マイナンバー』というものの実態があまりにも不透明すぎるのだ。

 

 

情報だけが一人歩きするマイナンバー

もともとの発端が、政府が税金や社会保険料を、効率的にくまなく取り立てるための手段として導入を決定したもので、我々にとっては『ただの苦い薬』にしか過ぎない。

それを世間の批判をかわすため、「皆さんにも、とっても便利なんですよ〜」とまわりを甘い飴でコーティングして、なんだかよくわからないモノにわざとしてしまっているのだ。

また、そういう『よくわからないモノ』だけに、週刊誌などは

【マイナンバーであなたの財産は丸裸に!】

などといった刺激的な見出しで我々の不安を煽り、システム会社は

【従業員のマイナンバーが流出すると大変なことになります。セキュリティシステムを新たに構築するために、ウン百万円必要です!】

と儲けの種に最大限に利用している。

(僕が利用している社労士用ソフトの年間保守契約の料金も、マイナンバーに対応するため、有無を言わさず2倍以上の値上げとなった。本当にそれだけの値上げが必要なのか、怪しいものである。)

ただ、こういった情報だけが一人歩きすることにより、ただの鳥の鳴き声が、人々の恐怖を掻き立て、増幅しながら伝播して行くことで、『ぬえ』という妖怪に変化したように、

「マイナンバーが何かはよくわからないけど、とにかく流出するととんでもないことになる。」

という不安だけが我々の心に刻み込まれるのだ。

 

マイナンバーが本当の『妖怪』に変化しないように注意が必要

実際のところ、マイナンバーなどは現時点では基礎年金番号に毛の生えた程度のものであり、たとえ流出したとしても、さして気にするようなものではない。

しかし問題は、政府がこの番号を今後、色々と便利に利用しようと模索していることだ。

先の軽減税率の利用への提言もそうだが、この先ますます様々な局面にマイナンバーを利用しようとしてくることは間違いない。

手始めに銀行口座への紐付けが任意で開始されるが、ゆくゆくは強制的に口座を登録させようとしているのは明白である。

しかし、こうなってくると、【マイナンバーが流出すると一大事】という言葉は、ただの脅し文句と笑ってもいられない。

本日も、マイナンバーのシステム開発の受注に便宜を図った見返りに、現金を受け取ったとして厚生労働省の室長補佐が逮捕されたというニュースが飛び込んで来た。

マイナンバーが、人々の心の中でますます『ぬえ』化するには十分なニュースである。

しかし、『ぬえ』がただの想像上の妖怪であるうちは問題ない。

大事なのは、『ぬえ』が本物の妖怪に変化しないように、政府の政策でおかしいと思うことについては全力で反対する姿勢である。

 

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