【1分でわかる】TPP。5年にわたる交渉の末、大筋合意へ。
TPPという単語がニュースなどで頻繁に取り上げられるようになって久しい。
各国の思惑が混ざり合う議論の溝はなかなか埋まらず、本格的な交渉が始まってから5年が経過した。
このまま永久にまとまることはないのでは、とも思われたTPPだが、この度アトランタで開催された最後の閣僚会合の結果、遂に大筋合意へと至った。
TPPは赤坂5丁目ミニマラソンだ!
TPP。正式名称を環太平洋経済連携協定。
加盟国間の関税の撤廃や、知的財産の保護期間の統一などを行うことで、加盟国間のモノ・ヒト・サービスの交流を活発にして、各国の経済成長率の底上げを狙う目的があるとされるこの協定。
唐突だが、年二回放送されるTBSの「オールスター大感謝祭」における名物企画『赤坂5丁目ミニマラソン』に例えてみよう。
ご存知の通り、赤坂5丁目ミニマラソンでは、一般タレントから、体育会系のタレント、そしてプロである猫ひろしと、ワイナイナが渾然一体となって参加するマラソンである。
番組では参加タレント達を、それぞれの実力に応じたグループに分け、グループごとにスタート時間にハンデを設けることで、レースを公平で面白いものにしている。
足の速すぎるワイナイナに対しスタート時間に大幅なハンデを与えることで、競技は盛り上がるのである。
ここでTPPを考えると、「日本=一般タレント」「アメリカ=ワイナイナ」となる。
アメリカから輸入される肉や麦などの農作物は圧倒的に安く、そのまま販売してしまうと国産の農作物が全く売れなくなる可能性があるので、アメリカからの農作物に『関税』という名のハンデを与えて、市場を調整しているのである。
TPPにより日本の農家は淘汰されてしまうのか?
では、TPPにより関税が大幅に削減されるとどうなるか?
もちろん、一般タレントである国産の農作物は太刀打ち出来ないだろう。
そうなると、TPPは国内の農業に大打撃を与える可能性がある。
一方、同じ肉でも、松坂牛や神戸牛などの高級肉にはあまり影響がないかもしれない。
彼らは、ミニマラソンに参加する必要もない大物タレントであり、需要が違うからだ。
では、一般的な国産肉は、アメリカ産の肉に全て駆逐されてしまうのかというと、そうもならないであろう。
過去にオレンジの輸入が自由化された際も、日本のみかん消費量は大きく減少したが、みかん農家達は独自の品種改良により、競争力のある品種を数多く開発することで、アメリカオレンジに対抗できる力を持つに至った。
今回のTPP導入後も、創意工夫と企業努力が足りない農家は残念ながら自然淘汰されていくだろうが、努力を重ねた農家は、さらに逞しい競争力を持って生き残っていくだろう。
そう、彼らこそ農業界の『森脇健児』だ!!(いや、そんな風に呼ばれても、あまり嬉しくないであろうが。。。)
TPPは日本にとってメリットも大きい
ただ、このTPPは日本にとって不利なことばかりではない。
例えばアメリカで行われている『ザ・グレート・ニンジャ・選手権』
ご存知の通り、世界各国のニンジャ達が集まり、その技量を争う大会であり、オリンピック、サッカーワールドカップと共に、世界三大スポーツ大会とされている。
しかし、このニンジャ選手権において、我らが日本の忍者達は、あまりにも技能が飛び抜けているということで、20Kgの鎖帷子の着用と、手裏剣を投げにくくするため、手にぬるぬるのオイルを塗って参加することがハンデとして義務づけられている。
TPPにより、日本国内ではワイナイナへのハンディが解除されるのと同様、このニンジャ選手権においても、日本忍者達へのハンディが解除されることが決定している。
。。。。。えっと。
つまり、日本の輸出産業の屋台骨である自動車産業においても、海外での関税が撤廃されるので、海外で日本の自動車がさらに売れるようになるということを言いたかったのだが。。。なんだ、グレート・ニンジャ・選手権って??
農作物や車の関税撤廃の他にも、医薬品の保護期間や音楽などの著作権、労働力の移動など、我々の生活に直接的に様々な影響が出てくるTPPであるが、日本にとって有益な協定にするための企業努力と、アメリカの言いなりにならない『したたかさ』が今後、さらに必要になるだろう。
そして、グレート・ニンジャ・選手権において表彰台の1位から3位までを、われらが日本忍者達が独占することは間違いない。
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