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社労士による時事ネタコラム

奈良の社会保険労務士事務所「よしだ経営労務管理事務所」の代表です。 このブログは、社会保険労務士および集客コンサルタントの立場から、日々のニュースで取り上げられた労働、雇用問題や法律についての解説をしたり、一般人としての立場から駄文を書いたりするコラムです。

TDKがテレビCMを復活。カセットテープにまつわる「おっさんの思い出」

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TDKが若者に対する知名度の低下を防ぐため、7年ぶりにテレビCMを始めたとのことである。

新しいCMは、スティービーワンダーが歌う「ハイアー・グラウンド」に合わせ、日本人の若手ダンサー菅原小春さんが踊るというもの。

過去、TDKのCMにスティービーが出演していたことからの人選だそうだが、個人的には若者へのアピールを目的にするなら、スティービーではなく、レッチリバージョンの「ハイアー・グラウンド」と、ダンサーとのコラボのほうが良かったのではとも思う。(まあ、若者アピールという点では、レッチリでも古すぎだろうが。。。)

 

若い人たちにはピンと来ないと思うが、我々の世代にとって、TDKやマクセル、AXIAといった音楽用カセットテープメーカーのCMは、青春時代を彩るとても都会的で、それはカッコいいものだった。

CMには、その時代の最先端を行くアーティストやアイドル達が出演し、その15秒で展開されるキラキラした何だかよくわからないモノに、田舎者で丸坊主の中坊だった僕は、ただひたすらに興奮し、ドキドキしたものである。

そして次の日、部活が終わってから、自転車で近所のレンタルビデオ屋に行き、覚えたての洋楽や昨日CMで見たアーティストのCDを三枚借り、カセットテープのハイポジション三本パックを同時に購入するというのが常であった。

ハイポジション、メタルポジション。

僕らの世代にとってはただひたすらに懐かしい響きであるが、若い人にとっては、RPGの呪文か防御スキルにしか聞こえないであろう。

レタリングシールを買って、カセットテープの背表紙に一生懸命、鉛筆でアルファベットを一文字づつ貼付けていき、よく使うアルファベットが先になくなってしまうので、「F」の下に別のところから「_ 」をとってきて「E」にするなどという、おっさんあるあるを聞かされたところで、苦痛以外の何者でもないであろう。

カセットテープに録音するときは、まずカセットの穴に鉛筆を突っ込んで、テープの透明な部分を全部巻いてからラジカセにセットする、などというおっさん世代の暗黙の掟について説明されたところで、「は?死ねよ、オヤジ」といったところだろう!なあ、そうなんだろう!!

生まれたときからiPodがあり、数万曲の音楽を手のひらに収まるデバイスにダウンロードすることが普通の世代にとって、毎日その日の朝の気分に合わせて、聞きたいカセットテープを数本チョイスし、カバンを膨らませて通学するといったことや、残り数秒が足りなくて、B面の最後で、CD収録曲の一番最後の曲の終わりが切れてしまい、悶絶するといった行為は、未知で滑稽にも思えるのではないだろうか。

僕自身、iPodが発表された当時、その画期的な方法に感動して即購入し、それからずっと15年近くiPodを愛用しているが、音楽とがっちり向き合うという意味では、カセットテープ時代が一番良かったのでは、と思うときがある。

もちろん、多感だった青春期の僕とカセットテープ最盛期が被っていたこともあるが、カセットテープは、ダビングするのも最速でも2倍速でしか出来ず、60分のCDをダビングするにも30分は必要であった。今のように、サイトからダウンロードしてきたり、大量のCDをレンタルしてきて、パソコンに一瞬で取り込むということは不可能だったので、レンタルしてくるCDも3枚程度が限界であった。(もちろん、レンタル費の他に、カセットテープの購入費が別途必要で金銭的にも厳しかったということもある。)

また、アルバムで、気に入った曲だけを聴くということも難しく、いったんウォークマンにテープを入れてしまうと、おのずとアルバムの最初から最後まで聴かざるを得なかったということも、音楽とがっちり向き合う要因であった。(もちろん、早送りや巻き戻しで、気に入った曲の頭出しをすることは可能だったが、それ自体に時間がかかるので、カジュアルに多用する方法ではなかった。)

iPodを愛用するようになってからは、アルバムを取り込んでも、そのアルバム一枚をきちんと聴き込むということはほとんどなく、基本シャッフルモードで聴き流すだけなので、どの曲がどのアルバムに入っているのかはおろか、曲名さえもよくわからないという有様である。

現在、音楽業界が衰退している気がするのは、もしかするとiPodなどに代表されるデジタルメディアプレイヤーの台頭で、若者が音楽とがっちり向き合う機会が減ったからなのかも知れない。

いや、単に僕がおっさんになっただけかも知れない。。。

 

昭和40年男 2015年8月号

昭和40年男 2015年8月号

 

 

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