18歳選挙権なんて無意味。なぜネット投票を実現させないのか
選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法が17日ついに成立しました。これを受けて来年夏の参院選から新たに、240万人の若者が有権者になります。
若い人たちに選挙を通じて政治にもっと関心を持って欲しい、ということが狙いのようですが、「無意味」だと思いますね。
誤解されては困るのですが、新たに選挙権を持つ若い人たちが、無知でまともな判断が出来ないから選挙権を与えても無駄と考えているわけではありません。
先日行われた大阪都構想の是非を問う住民投票でも問題となったように、若者の意見がほとんど反映されない現行の選挙制度は非常に歯がゆい。
ですから、どんどん若い人たちが選挙に参加出来る土壌を作るという意味で、今回の「18歳参政権」には大賛成なのです。
ただ、いくら選挙権を与えたところで、投票率が上がらなければなんの意味もありません。
若者達の投票率を上げたいのであれば、なぜネットで投票出来る仕組みを本気で実現させようとしないのでしょう。
普通の若者は投票には行かない
ちょっと想像力のある人であれば、10代や20代の若者が、休みの日にいちいち近くの投票会場まで足を運びっこないことは容易に想像できます。
「おー、明日ひま?」
「暇っちゃあ暇だけど、明日は投票日じゃん」
「は? お前、投票なんて行くの? あんなの誰に入れたって何も変わりゃあしないって。それよか海行こうぜ、海!!」
「それもそうだな。海か!いいねえ!!行こうぜ行こうぜ」
となるでしょうし、例えば高校でも
「なあ、俺らも選挙行けるらしいけど、お前行くの?」
「は?行くわけ無いじゃん」
「だよなー。でも吉田は選挙行くって言ってたぜ」
「うひゃー、さすが真面目ッ子だねー。キモいんですけどー」
「なー、さすが学級委員してるだけあるぜ。うひゃひゃひゃ」
となりそうですし、家庭でも
「健二、あんた明日投票日だけど、行くの?」
「・・・・」 ゲームピコピコ
「どうなの?健二」
「・・・行くわけないだろ。知ってる人に会ったらどうするんだよ」
「・・・健二。選挙は行かなくてもいいから、学校だけは行ってね。うぅぅ」 シクシク
「・・・・」 ゲームピコピコ
となるに決まってるんです!!
は?何言ってんの、クソ社労士。俺ら若者はお前が思っている以上に、政治に興味があるんだよ。選挙権もらったら投票行くに決まってるだろ、バーカ。
という反論があれば嬉しいですが、自分が10代、20代の頃を考えると、まさにこんな感じでした。恥ずかしながら、僕が初めて選挙に行ったのは結婚してからでしたし。。。
本当に若者の意見を政治に反影したいなら、ネット投票は絶対に実現すべき
つまり、何が言いたいかというと、若者にとって、休みの日にわざわざ投票所まで、投票に行くということは、お年寄り達が考えているより、ずーっとハードルが高い行為だということです。
でも、ネットでも投票が出来れば、若者達の投票率は劇的に上昇するはずです。また、実際に投票するに当たって、政治への関心も高まっていくと思うんです。
ところが、政治家達は「若者達にも政治に参加して欲しい」と言うくせに、ネット投票については
・個人認証や秘密性の確保など技術的な問題がある
・システム障害などが起きると大変
・コストがかかり過ぎる
など、なんだかんだと理由をつけて、実現に向けて本気で動こうとはしません。
じゃあ、言わせてもらいますけど、秘密保持や、コストがかかり過ぎるっていうんなら、なんでマイナンバー制度は、強引に実現させたんですかね!
年金情報流出問題で、これだけ情報管理の惰弱性が指摘されているにもかかわらず、マイナンバーだけは押し進めるようですし。
実際に、アメリカの一部の州や、韓国、フランスなど海外ではネット投票が導入され、投票率が向上した実績があるにもかかわらずです!!
ふぅ、少し熱くなってしまいました。。。お水をください。
まあ結局、何が言いたいのかというと、なーんか、老人票に支えられている古株の政治家達が、若者の投票率が上がったら自分たちに不利になるから、ネット投票をスルーしているように思えてならないんです。
「若者達よ、もっと政治に参加を」
どうも、この言葉が薄ら寒く聞こえてしまうのは、僕の心が歪んでいるからでしょうか。
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