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社労士による時事ネタコラム

奈良の社会保険労務士事務所「よしだ経営労務管理事務所」の代表です。 このブログは、社会保険労務士および集客コンサルタントの立場から、日々のニュースで取り上げられた労働、雇用問題や法律についての解説をしたり、一般人としての立場から駄文を書いたりするコラムです。

ソフトバンク「ペッパー」の人件費

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「近い未来、人間が行う仕事の半分がロボットに奪われる」

オックスフォード大学で、人工知能などの研究を行っているマイケル・A・オズボーン准教授が702の業種において、将来コンピュータに取って代わられる確立を論文で発表し、さらに10年後に「なくなる仕事」について自身の見解を論じ話題になりました。

一方、先日行われたコンピュータ対プロ棋士の「電王戦」第二局で、永瀬六段の「角成らず」という奇手に、コンピュータが混乱し動作停止という、さながらSFマンガの一幕のような驚きの展開がみられ、

「いくらコンピュータが発展しても、こういった不測の事態に対応する能力は人間の方がまだまだ優れてるやん、ロボットが人間に取って代わるなんてまだずっと先でしょ」

と妙に安心したものです。

 

ペッパーができる仕事を、人間にやらせるといくらかかる?

そのような中、日経のWeb刊に面白い記事を見つけました。

「ソフトバンク「ペッパー」ができる仕事のお値段」

と題されたこの記事では、ソフトバンクの人型ロボット「ペッパー」の利用に必要な総額と、現行でペッパーがこなせる仕事の内容を実際に人間が行った場合の賃金を検討し、ロボットと人間の労働市場での共存について書かれています。

記事によると、

ペッパーの本体価格は19万8000円(税別)だが、十分に活用するには別途、月々の費用が必要となる。ペッパーの会話機能やアプリを楽しむための「Pepper 基本プラン」(月1万4800円、税別)と、故障した場合の修理費用9割をカバーする「Pepper 保険パック」(月9800円、税別)だ。36カ月の任意契約だが、すべてに加入すると本体購入後も毎月2万4600円(税込み2万6568円)、3年間で本体価格と合わせて総計108万3600円(税込み117万288円)かかる計算だ。

とのこと。ペッパーの3年間の人件費(ロボ件費?)は1,170,288円ということですね。

なお現在、ペッパーが就業している主な仕事は「販売職」です。

ビッグカメラやヤマダ電機のコーヒーマシン売り場で、「ネスカフェ」のコーヒーマシンの機能を説明し、会話の中から最適な製品を提案したり、ソフトバンクショップで店員として、製品の提案、販売、来店客との会話など、キャンペーンスタッフとして勤務しています。

一方、首都圏でアルバイトに同様の仕事をさせる場合、時給を東京都の最低賃金である888円とし、労働基準法の一日8時間、週40時間労働で勤務させるとして計算すると、年間1,843 ,488円の賃金支払いが必要になります。さらに、休日出勤や、残業などをさせる場合は通常時給の1.25倍の割増し賃金の支払いも必要になりますので、これだけでペッパーの3年分の費用を優に超えてしまいます。

 

確かに、人間の仕事がロボットに奪われる未来も遠くないのかも

また、ペッパーはソフト次第でバイリンガルにもなり、外国人客への対応においても力強い戦力となります。

安い経費で、休むことなくまじめに黙々と仕事をこなし、まして自身の待遇について不平不満を漏らすこともない。

もちろん、店の冷蔵庫に入ってツイッターに投稿したり、商品を持ち帰ったりするようなバカなこともしないわけです。

そう考えると確かに、決められた内容を黙々とこなすだけの職種であれば、ロボットに取って代わられる未来も遠くないのかもしれません。

ただ、やはり顧客に応じた細やかな対応や、とっさの機転などはまだまだ人間の方が優れていますので、

「ああ、また次もこの店に来よう!」

とお客に感じさせる気持ちのいい接客は、人間にしか出来ないでしょうね。

ただ、無愛想で感じの悪い店員に接客されるぐらいであれば、ロボットが接客してくれた方が全然ましですが。

 

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