日立が組織の幸福度を計測するセンサーを開発!その気になる原理は?
怪しげな占いだとか、心理テストだとか、そんなちゃちなもんじゃあ断じてねえ。日立が集団の幸福度を計測できるセンサーを開発したらしい。
な。。。何を言っているのかわからねーと思うが、あ。。。ありのまま、今朝見た記事の事を話すぜ!(ジャン=ピエール・ポルナレフ)
ということで、今朝いつものように、コラムのネタになる記事、なんかないかなぁと何気なく新聞を読んでいたら、こんな興味深い見出しを見つけました。
『日立製作所が、部署の「幸福度」を計測するセンサーを開発』
今日のコラムは、JA全中の社団法人化についてだな、と9割方思っていたのですが、この記事のサイバー感と頭の中にあふれる「???」にすっかり心を奪われてしまいました。
幸せってなんだっけ
以下、日本経済新聞記事からの引用
「日立ハイテクノロジーズは9日、企業の部署など組織の幸福感を計測できるサービスを4月から提供すると発表した。幸福度の高い組織は生産性が高いことが知られているが、これまではアンケートなどで調べるしかなかった。」
うん、まあそれはそうでしょうな。
「今回のサービスを使えば、リアルタイムに幸福感を計測でき、組織の活性化などに生かせるという。幸福感の定量化には日立が開発した名刺型のセンサーを、社員が首から掛けておくことで、その動きや持続時間から組織の幸福感を指標で定量化する。」
ん?どういうこと。
[よく動いている=幸せ] ってこと?
『まあ、妻に逃げられたり、仕事はクビになったり、なんか辛いことや悲しいことも沢山あったけど、どうも今の俺は幸せってことらしい。だってほら、酒が切れるとこうやって別に寒くもないのに、小刻みに体が震えてくるだろ。そしたら幸せセンサーのメータがビンビンに振り切れるじゃないか。あははは、あははは。』
完全に危ない人です。天下の日立がそんな単純な仕組みのセンサーを開発したわけがありません。
よろしい、かくいう私も、工学部を卒業し、メーカで十年間エンジニアとして飯を食ってきた理系人間です。その幸せセンサーの仕組み、とことん調べたろやないけェ!!
ということで、いつも通り惰弱にグーグル先生のお知恵を拝借したところ、詳しい原理が載っている記事を2分で見つけました。(グーグル先生ありがとう!)
単純な活動量ではなく、特殊なアルゴリズムにより計測
それによると、
「センサーに内蔵された加速度センサーにより、身体運動を計測。基準よりも活発な動き(発熱量)をした頻度や持続時間を集計して図表化。その分布により、高ハピネス度が発生しているかどうかを計測する。加速度は毎秒50回計測し、一定の基準を超えた活発な動き(発熱量)が計測された場合に、それが、1分間という短い時間でも、1時間という長い時間でも1回と数える。その頻度と、身体運動の持続時間を、縦軸に頻度、横軸に身体運動の持続時間をとり、図表上に分布させたときに、図表が富士山のような、すそ野が広いなだらかな分布が見られた場合、高ハピネスが発生しているということが分かった。また、絶壁型のような分布を見せた場合には、ハピネス度が低いという状況になる。活発な動きをしていることを計測しているという点では、外勤営業をしているような職種の方が高い発熱量が高いのではないかと思えるが、活動量と発熱量とはまったく異なるものであり、たくさん歩けば発熱量が上がるというものではない。」
うーん、何だかわかったようなわからないような原理ですが、とにかく単純な動きだけを見ているのではなく、特殊なアルゴリズムにより、それが幸福感を生み出す活動なのか、そうでないのかを見極めているようです。
幸せの形は、「ひと それぞれやでぇ」
なお、新聞の記事はこう続きます。
「あるコールセンターで組織の幸福感を評価した事例では、幸福感の高い日は、低い日に比べて電話営業の受注率が34%高かった。」
えーと、もしかしてそれは、幸福だから受注率が高かったというより、受注の電話がじゃんじゃんかかってきてたから、忙しくてちょうどいい具合に動きが活発になって、幸せメータが反応したってことはないでしょうか。(屁理屈バカ)
『幸福感が高い→受注につながる』というより『受注が多い→幸福感につながる』
『幸福感が高い→生産性があがる』というより『生産性が高い=メリハリの利いた良い職場→幸福感につながる』
のような気もしますが。。。
しかしながら、このセンサーの開発に取り組まれた、日立のエンジニアの方々の技術と革新的な考え方には素直に称賛を贈りたいと思います。
今回開発されたセンサーは、あくまで集団としての幸福度しか測定できないとのことですが、やっぱり、個人の幸福感なんて、センサーで測れるような単純なものじゃない方がいいですよね。
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