社労士による時事ネタコラム

奈良の社会保険労務士事務所「よしだ経営労務管理事務所」の代表です。 このブログは、社会保険労務士および集客コンサルタントの立場から、日々のニュースで取り上げられた労働、雇用問題や法律についての解説をしたり、一般人としての立場から駄文を書いたりするコラムです。

第三者によるネット削除依頼は違法!?

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昨今、ネットやSNSの力には恐ろしいものがある。

特に芸能人や、顔出しをしてSNSやブログ等で情報を発信している者は常にパーフェクトな言動を心がけていないと、ちょっとした間違いや過ちを槍玉に挙げられ、完膚なきまでに袋叩きにあう時代である。

不倫や未成年者との恋愛はもってのほか、アイドルはウ○コもマシュマロであるべきだし、テリーマンですら線路の中に入って子犬を助けてはいけない。

当然である。その情報を受け取った1億人のほとんどが気にも止めなくても、ほんの数十人でも不快に感じることがあれば、それは絶対悪なのである。

 

トランプは現代のSEXピストルズか

ただ、70年代、複雑に様式化した窮屈な音楽界において、突然スリーコードで過激な歌詞をがなりたてるパンクロックが登場し、一気に今までの価値観をぶち壊した時のように、この行き過ぎた社会のシガラミの反動で、そろそろアナーキーなタレントが登場して、一気にスターダムにのし上がってもいい頃では、と考える。

法を犯したり、誰かを傷つけることは論外だが、それ以外であれば、俺のやりたいようにやるし、言いたいことを言う、というスタイルは現在において、むしろ爽快な存在に映るのではないだろうか。

と考えていると、トランプ大統領という存在はやはり、生まれるべくして生まれたものだと思う。ただ、そういった存在が世界最大の大国の指導者であるというのは、あまりにも不安であるが。

 

ネットの削除依頼は、本人か弁護士しかできない

さて今回は別に『トランプ=SEXピストルズ論』について書きたいわけではない。

ネットに流出してしまった情報の削除に関する話題である。

先に述べたように、ちょっとした気の緩みが命取りになるネットの世界である。需要もそれなりにあるのだろう。「ネット 削除依頼」などで検索すると、

【ネットに流出してしまった、あなたの情報や中傷書き込み等の削除を、投稿者とサイト運営者に、あなたに変わって迅速に依頼します。】

といったビジネスが沢山あることに気づく。

僕なんかも、こんなところで駄文を書き連ねていると、いついかなるところでお世話になるやもしれない。

しかし、今朝の新聞に次のような記事があった。

東京地裁は20日、インターネットの個人情報削除を請け負う会社に対し、こうした「削除代行」は弁護士のみが行える業務であり、弁護士資格のないものがこういった行為を行うことは違法であるとの判決を下した。

つまり、ネット上の情報の削除をお願いできるのは、本人か、本人から依頼を受けた弁護士のみであり、第三者がこういった行為を行うのは違法であるとの司法の判断である。

 

弁護士の先生、チャンスですよ!

なるほど、確かに第三者がいたずらに情報削除を申請することができれば、法的な根拠がないままネット上の情報が削除され、表現の自由が損なわれる危険性があるという指摘ももっともである。

ただ、ここで疑問になるのが、Yahoo!ニュースなどのコメントへの違反報告機能である。あれも第三者による削除依頼に他ならないと思うのだが、今回の判決との兼ね合いはどうなるのであろうか?

どちらにせよ、今回の判決を受けて、弁護士資格がないままネット削除依頼ビジネスを行なっている業者は萎縮せざるを得ない。

一方、過払い金バブルも終わり、次の金脈を探している弁護士にとっては朗報であろう。

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